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書評や感想などを書くものの、後で「やっぱり違うな」と思うために大部分が消されていくブログである

少女地獄

夢野久作の少女地獄という本を読みました。
リビングで読んでいたら、父に「地獄少女のパクリ?」といわれました。
私が中学生のときに地獄少女のアニメを見ていたからですね。
全然違いますが雰囲気は似たようなものがあるかもしれません。

短編集なんですが、一番心に残ったのは童貞と、火星の女。あとは、姫草ゆり子。

・童貞
夢野久作が書いた頃の童貞というのは、みすぼらしくて今にも死にそうな存在だったのでしょうか。今の時代とはイメージがだいぶ違う印象でした。
最後の女性が接吻して吐くシーンはよくわかりません。
もう少し大人になったらもう一度読みたいと思う作品です。

・火星の女
「どうぞ火星の女の置土産、黒焦少女の屍体をお受け取り下さい。
 私の肉体は永久に貴方のものですから……ペッペッ……。」
手紙の最後が恐ろしいです。
女子高生の純粋さとそこから生まれる憎しみと仕返しのパワフルさ、それから大人の汚さが印象的に描かれていると思いました。

・姫草ゆり子
私にはこんな生き方はできないし,すごい女性だなという印象です。
嘘を突き通すには罪悪感と常に対峙しなくてはならず、それができる、最後まで嘘に嘘を重ねて死んでいく彼女は一貫していてすごい。
もうここまで行くときっとそれは嘘ではなく本当なのだろうという逆転の発想に至ります。本当とは何か、嘘とは何か。きれいは汚い、汚いはきれい、みたいな感じですかね。(などと書いていますがシェイクスピア未読です、今度読みたい)


おわり。感想を書くのが下手。